研究紹介&インタビュー|M1 亀水編(リチウム電析)

こんにちは、ブログ担当の亀水です。

もうそろそろ研究室配属の時期がやって参りますので、研究室選びの参考としてもらうため、これから1週間ごとに各学生へインタビューを行い、各人の研究紹介と後輩へのメッセージを書いていこうと思います。

トップバッターは私、亀水です。

それでは、さっそく始めていきます。

 

~目次~

  1. 研究内容のご紹介
  2. 研究の面白さ・大変さ
  3. 趣味について
  4. 後輩へメッセージ

 

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研究内容のご紹介

インタビュアー
こんにちは、どうぞよろしくお願いします。
亀水
インタビューありがとうございます。今日はどうぞよろしくお願いします。
インタビュアー
早速ですが、亀水さんはいま、どのような研究をしているのですか?
亀水
はい、私はリチウム金属の電析メカニズムの解明をテーマに研究を行っています。
インタビュアー
詳しく教えて下さい。
亀水
現在、世界では、リチウムイオン電池の限界を突破すべく、リチウム硫黄電池や金属リチウム二次電池などといった次世代蓄電池の研究開発が盛んにおこなわれています。それら次世代電池の電極には金属リチウムの使用が想定されているのですが、電極反応によって電極へリチウムが析出 (Li⁺+e-→Li) する際、不均一(デンドライト状)に析出してしまうという課題が残されています。
インタビュアー
そのデンドライトの問題がネックとなって、次世代電池開発の進捗度合いにも影響が出ているという事ですか?
亀水
そういう事です。電池業界にブレイクスルーを起こすべく、私はリチウムの析出形態がなぜ不均一なのか/不均一に析出しやすい要因は何なのかを解明することを目的として、日々研究を行っています。この研究がうまくいき、リチウム電析を人為的にコントロールできるようになれば、電池のエネルギー密度や安全性の飛躍的な向上にもつながってきます。
インタビュアー
なるほど、夢のある研究ですね。では、亀水さんの研究は、応用や開発を主眼に置いたものというよりは”基礎研究”という捉え方でよろしいですか?
亀水
はい、その通りです。私の研究は割と地味で、はたから見ていると(何の役に立つのだろう?)(あの人は一生懸命何をやっているのだろう?)と思われがちです。しかし、もし研究目標が達成されれば電池製造の幅が一気に広がり、世界をガラリと一変させてしまうほどのポテンシャルを秘めています。
亀水
特に、もしリチウム硫黄電池が実用化されればリチウムイオン電池の製造ラインを転用できるので、電池を製造する際のコストカットや商品価格の低下につながります。そして、レアメタルを使用しない電池という事で、電池の安定的な供給にも関わってきます。
インタビュアー
リチウム関連以外での応用は考えられますか?
亀水
はい。リチウム電析から得られた知見はナトリウム電池やカリウム電池にも応用可能です。ですので、万が一リチウムが枯渇してしまった時の予備電源開発にも、間接的に貢献している事になるのです。

 

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研究の面白さ・大変さ

インタビュアー
次に、研究の面白さについてお伺いします。亀水さんが(研究って面白いな、楽しいな!)と思うのはどんな時ですか?
亀水
そうですね、私は研究の事を考えている時は基本的にいつでも楽しいのですが、その中でも充実感を味わえるのはやはり実験をしている時、特に実験がうまくいった瞬間ですかね。
インタビュアー
詳しく聞かせて下さい。
亀水
毎日実験するたびにデンドライト析出の謎に少しずつ迫っていけるし、授業を受動的に受けているのとは違い、自らが手を動かして主体的に真理を明らかにして行けます。私はこのゾクゾク感がたまらなく好きなんです。
亀水
学部4年次の時なんて、あまりに嬉しくて、(まだ世界の誰も知らないことを自分の手で明らかにしたぞ!)と、誰も見ていない所でこっそりガッツポーズをしてしまいました笑。研究では誰もが主人公となれますし、私はいつの間にか寝ている間も研究の事を考える研究中毒者になってしまいました。
インタビュアー
変態ですね…(苦笑)
亀水
そうですね笑。あと、私はつくばの物質・材料研究機構 (NIMS)という所へ長期出張 (1~2か月)して実験を進めています。材料開発の最前線に立つ研究者さんはみな凛としてカッコいいなと思いますし、北大以外の組織の雰囲気を味わわせて貰えるのも私の研究テーマの面白さの一つです。
インタビュアー
逆に、どんな時に(大変だなぁ…)と感じますか?
亀水
私が実験で使う実験セルはすべて手作りです。作っては使い、作っては使いを繰り返す消耗品なので、体力という点でまず大変さを感じます。
亀水
あとは、精神的にもタフさが求められます。実験が上達するまで試行錯誤し続ける力、限られた出張期間の中で必ず成果を出すメンタルなど、気持ちの強さが必要なテーマです。
インタビュアー
体力とメンタルはどちらが重要となりますか?
亀水
難しい質問ですね、、、個人的には体力:メンタル=8:2ぐらいの割合で体力が大事になってくるかなと思います。
インタビュアー
その心は?
亀水
つくばで一人淡々と実験をするわけですから、メンタルは重要なのに違いありません。しかし、実験が順調に進めば、つくば滞在期間中の孤独感もすいぶんと緩和されるわけです。実験を進めるには体力が絶対不可欠。ということで、この研究を遂行する上では体力の方が重要かなぁと思います。
インタビュアー
てことは、体力に自信のない人にとってはキツいテーマという事ですか…?
亀水
いえいえ、そんなことはありません。私が人の数倍不器用だから「体力が必要だ」と訴えるほど人の数倍実験をやっているのであって、器用な人がやればもっと楽に成果を出せると思います。
亀水
それに、もし私の下に後輩がつけば、これまでの大学・大学院生活で私が培ってきた実験スキルを惜しみなく提供します。なので私が味わったような苦労はしないと思いますし、私と後輩の二人三脚でどんどん成果を出していけると思っています。

 

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趣味について

インタビュアー
亀水さんのお話を聞いていて、(研究大好きなんだなぁ)という印象なんですけれども、亀水さんって研究していない時は何をしているのですか?何か趣味はありますか?
亀水
はい、私は読書ランニングという2つの趣味を持っています。
インタビュアー
一つずつ教えて下さい。まず、どのような本を読むのですか?
亀水
一番沢山読むのは純文学です。作品は国内/海外問わず読んでいます。好きな作家は、国内だと谷崎潤一郎、海外だとドストエフスキー (ロシア) ですね。
亀水
純文学には①言葉の持つ無限の可能性を肌で感じられる事、②読む過程で自然と語彙力が身に付く事という2つの魅力が秘められています。研究者の仕事の一つとして自分の研究成果を対外に発信する事というものがありますが、純文学の読書によって自分の考えや漠然としたイメージを分かりやすく言語にする力がかなり高まり、論文をまとめる時に役に立っているなと感じています。
インタビュアー
なるほど、ではランニングについて聞かせて下さい。ランニングはいつから始めたんですか?
亀水
はい。私は大学入学前に乗馬を10年ほどやっておりまして、北大に入学したと同時に(何か新しい事をやってみたいなぁ)と思ってランニングを始めました。部活やサークルに入る事も検討していましたが、色々悩んでいるうちに気が付いたら新歓期間が終わってしまっていて、団体に入るタイミングを逃したので一人で走り続けることになっちゃいました笑。
インタビュアー
ありゃ~、それは大変だ!ところで、マラソンを走ったことはありますか?自己ベストはどれぐらいですか?
亀水
マラソンの自己ベストは、M1の9月に一人で未明の北大構内を走って出した2時間47分になります。公認記録ですと、B3の11月に富士山麓で出した2時間59分がベストです。また、B2の12月には沖縄で100kmマラソンに挑戦し、10時間ちょっとでゴールしました。
インタビュアー
えっ、100kmって何kmですか?!
亀水
100kmは100kmですよ笑。
インタビュアー
そうですか、取り乱してしまい申し訳ありません。
亀水
いえいえ^^。
インタビュアー
それで、マラソンと研究はどう関連してきますか?
亀水
ランニングをやっていると、

  1. 練習内容を模索する過程で身に付く試行錯誤力
  2. 常に最高の体調で練習に挑むのに必要な自己管理能力
  3. どんなに苦しい時でも(絶対にゴールしてやるんだ)と諦めないハングリー精神

これら3つの力が養われます。試行錯誤力は実験がうまくいかない時に存分に発揮されますし、自己管理力はコンスタントに実験成果を出すために不可欠な要素。そして、ハングリー精神は、卒論執筆や学会のアブスト提出など、締め切りが目前に迫った時に馬鹿力を発揮するのに大いに役立ってくれます。

インタビュアー
研究者はよくランニングをやっていると聞きますし、ランニングと研究の親和性は良いみたいですね!
亀水
そうですね。あと、私は普段朝5時頃から1~2時間ほどランニングをして、汗をシャワーで洗い流してから研究施設に向かいます。だからいつもスッキリとした気分で研究を始められますし、完全に目が覚めた状態で実験に取り掛かれるため作業もかなり捗ります。
インタビュアー
そうなんですね。最近はマラソン大会がぼちぼち開催されつつありますけど、2022年のランニングの目標がもしあれば聞かせて下さい。
亀水
2022年は100kmマラソン9時間切りに挑戦します。また、将来的にはハーフマラソン70分切りを目標としているので、それに近づけるよう、スタミナやスピードを徹底強化していきます。

 

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最後に後輩へ向けてメッセージ!

インタビュアー
では最後に、これから環境材料学研究室へ配属される後輩に何かメッセージをお願いします。
亀水
そういうの、やめません?(新庄BIG BOSS風)
インタビュアー
えっ?!
亀水
冗談ですよ笑
亀水
応用マテリアル工学コースには良い研究室がたくさんあります。興味のある研究室を自分の目で見て頂いて、最終的にウチの研究室を選んでもらえたらすごく嬉しいなと思っています。
亀水
環境材料学研究室では“電気化学”という一風変わった学問領域を研究対象としています。腐食・防食の研究をしたい人、金属の高純度化(電解精錬)に挑戦したい人、燃料電池や次世代電池の研究をしたい人など、意欲のあるチャレンジャーをお待ちしております。
インタビュアー
いろいろとありがとうございました!
亀水
こちらこそ(*≧▽≦*)

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