研究紹介&インタビュー|M1 大宅編(アルミ電解精製)

こんにちは、ブログ担当の亀水です。

ありがたい事に先日私が執筆したインタビュー記事が大好評だったため、引き続きインタビュー記事を連載しようと思っています。

インタビュー企画第二弾は、M1の大宅君の研究紹介です。

それでは、早速始めていきます!

~目次~

  1. 研究内容のご紹介
  2. 研究の面白さ・大変さ
  3. 研究をするにあたり、必要な知識
  4. 趣味について
  5. 後輩へメッセージ

___________________________

研究内容のご紹介

亀水
すみません。ベンチプレス中、失礼します。研究について少しインタビューしたいのですが、お時間宜しいですか?
大宅
はい!OKですよ^^
亀水
爽やかに了承して下さりありがとうございます。早速ですが、大宅さんはいま、どのような研究をしているのですか?
大宅
はい、私はアルミニウムスクラップからのアルミ電解精製をテーマに研究を行っています。
亀水
なるほど。詳しく教えて下さい。
大宅
アルミニウムは低融点のため溶かしやすく、現在、使用済みアルミ製品のリサイクルが活発に行われています。一方で、リサイクルに適さず”ごみ(スクラップ)”とみなされたものは埋め立て処理されています。
亀水
そのスクラップを有効利用出来たらいいのになぁ…
大宅
そこで私の研究が役立つんです!埋め立て処理による環境の負担を減らすため、私はアルミニウムスクラップからアルミニウムを取り出す研究を行っています。この研究がさらに進み、高純度のアルミを精製できるようになれば、本当の意味でのアルミニウム・リサイクルシステムが完成するのです。鉱物資源に乏しい日本国内で今より圧倒的に多くのアルミニウムを製造することが可能となります!
亀水
おぉー!めちゃくちゃ夢のある研究じゃないですか!!
大宅
ありがとうございます^^。それに、マクロな立場から考えると、私の研究はボーキサイト等の資源保全にも貢献します。わざわざ莫大なエネルギーを投入して新品のアルミを作らなくても、アルミスクラップからのリサイクルによってある程度需要を賄えるようになりますから、市場にアルミを送り出す際に消費される鉱物の量を大幅に減らせるという訳です。
亀水
なるほど…すると大宅さんの研究は、原理原則を明らかにする基礎研究というより、応用を主眼に置いた研究といった見方でよろしいですか?
大宅
はい、おっしゃる通りです。環境にやさしい新・リサイクルシステムを一日も早く世界へ実装すべく、日々頑張って研究に励んでおります。
亀水
分かりました。では次に、研究の面白さや大変さについて聞かせて下さい。
大宅
はい、なんでも聞いて下さい!

 

研究の面白さ/大変さについて

亀水
ではまず、研究の面白さについてお伺いします。大宅さんの研究の面白さ・魅力的なポイントはどこにあるのですか?
大宅
私の研究の魅力は2つあります。まず1つ目は、どの研究テーマでもそうだと思いますが、誰も知らない事を一番初めに知られる点です。具体例をひとつ挙げると、スクラップからアルミが溶解する挙動は、スクラップ内部の組織によって大きく異なる事が明らかになりました。
亀水
へぇ~、そうなんですね!何でもかんでも同じように溶けるわけじゃないってことですね?
大宅
そうなんです。これは本当に最近解明されたのですが、こうした誰も知らない事を一番初めに知られるという点で(研究って面白いなぁ)と感じています。
亀水
2つ目の魅力は何ですか?
大宅
やはり、自分の研究が社会の課題の解決と密接にリンクしている所だと思います。私の場合、ゴールが非常に明確であり、実験をやればやるほどゴールに近づいている実感があるため、研究に対して非常に大きなやりがいを感じています。
亀水
なるほど…では逆に、大宅さんの研究の大変さって何なのでしょう?
大宅
大変な所も2つあります。まず1つ目は、暑くて熱い所です。
亀水
えっ笑?
大宅
すみません、説明が不足していました。
大宅
私の研究では、“溶融塩”という水を含まない液体を使用しています。溶融塩の融点は基本的に100 ℃以上であり、溶融塩を作成する部屋も夏場はかなり高温となります。実験環境が暑く、溶融塩の中に電極をセットする時も熱い、その点が私の研究の大変な所です。
亀水
アツさのダブルパンチは確かに辛そうです…して、2つ目のポイントは何なのでしょうか?
大宅
一つの実験結果を得るのに非常に長い時間が必要な所です。アルミの電解精製は電解(電気分解)時間を長く設定します。最低でも24時間、長い時は1000時間電気を流しっぱなしにする場合があります。
亀水
えっ、1000時間って何時間ですか?!
大宅
1000時間は1000時間ですよ笑。1000時間÷24時間/日=41.6日、つまり、一つの実験に1か月半近く費やされる場合があるという事です。
亀水
それは長いですね…ところで、1000時間の電解中に停電が起きたらめちゃくちゃショックじゃないですか?そんな時はどうするのですか?
大宅
もし停電が発生した場合であっても、材料・化学棟は非常用電源が作動してくれるので、そこの所は安心して実験ができます。
亀水
あぁ、よかったです…まとめると、大宅さんの研究の面白さは、①誰も知らない事を一番初めに知られる所と②社会実装の可能性を感じてやり甲斐を得られる所。一方で大変なポイントは、①暑くて熱い所と②実験データが手に入るまでにかなり時間がかかる所。こうした認識でよろしいですか?
大宅
はい、その通りです。
亀水
ありがとうございます。それでは、ここからは、研究を進めるにあたって必要な知識ですとか、大宅さんの趣味について伺って参りますね。

 

研究で必要な知識は?

亀水
まずは知識面からお伺いします。アルミニウムスクラップからの電解精製をするにあたり、どのような知識が必要となりますか?
大宅
やはり、高校化学の知識の習得, および正しい理解は不可欠となります。私の研究においても、アルミの電析量から反応効率を推定したり、どの元素が溶けやすいかを考えたりするのに理論化学の知識をふんだんに使っています。
亀水
大学の講義で習った内容に関してはいかがでしょうか?
大宅
そちらに関してもよく勉強しておく必要があります。反応を熱力学的に考察するのに材料熱力学(2年前期・上田先生担当)の授業は大変役立ちますし、反応種の物質輸送や核生成、過電圧等を電気化学的な観点から考えるのに表界面物理化学(2年後期・松島先生担当)で習った内容がベースとなります。
亀水
では、学部時代の勉強が研究に活かされているという事ですね?
大宅
その通りです。逆に、大学の講義内容を理解できていないと、研究を上手く進められないと思います。
大宅
あと、私の実験は長時間かかりますから、いつ実験をするか・そのために何時から準備をしなくてはならないかをしっかりと管理する必要があります。要するに、タイムマネジメントが重要となってきます。
亀水
大学院生になると、就活やら講義やらで忙しいですものね…
大宅
そうなのです。ただ、たとえどれだけ忙しくても、忙しさを理由に”研究が進みませんでした”などと言い訳したくありませんから、手帳やスマホのアプリを積極的に活用し、実験時間を何としても捻出するよう心掛けています。
亀水
さすが、アメフトをやっていただけあってストイックですね。素晴らしいお心がけだと思います。
大宅
やめて下さい、照れるじゃないですか笑
亀水
へへへ、冗談ですよ笑

 

趣味について

亀水
次に趣味についてお伺いします。大宅さんは研究をしていない時、何をしているのでしょうか?
大宅
私の趣味は2つあります。1つ目はウエイト(筋トレ)、2つ目は音楽です。
亀水
一つずつ教えて下さい。まず、どうしてウエイトをしているのですか?既に十分ムキムキなので、しなくても良い気がしてしまうのですが…
大宅
ウエイトをしているのは、今までに築き上げてきた肉体を失うのが怖いからです。部活に入っていた時より半分の頻度でしかウエイトを行えていないので、既にかなり失っているんですけどね…
亀水
いやいや!私みたいなガリガリ人間からしたら十分ボリュームを感じますよ!私の場合、いくら筋トレをしてもランニングによって筋肉がそぎ落とされてしまうので、大宅さんみたいなゴリゴリボディーを見るとつい(カッコいいなぁ)と思ってしまいます。
亀水
ところで、ウエイトの種目としては何をやられているのでしょう?
大宅
今はベンチプレススクワットがメインになっています。ちなみに、現役時代はベンチプレスで110kg、スクワットだと160kgの負荷をかけられました。
亀水
えぇ~~っ!!
大宅
さすがに今はそこまで上げられません。現在は体を維持する感覚で、ベンチプレス80kg、スクワット100kgをやっています。それでも毎回かなり筋肉痛になります。
亀水
ウエイトは研究にどう役立ちますか?
大宅
私にとってウエイトはすごく良いストレス解消法だと思います。電気分解の途中でショートしたり、思うようなデータが得られなかったりした時など、筋トレをやるとスッキリして(また頑張ろう!)って気持ちを切り替えられます👍
亀水
なるほど。では次に音楽についてお聞きします。大宅さんは一日5時間ぐらい音楽を聴いているとの事ですが、どうしてそんなに長時間、音楽を聴いているのでしょうか?
大宅
音楽を聴く目的は、自分の世界に入れる最適なツールだからです。イヤホンを耳へ装着した瞬間に頭を好きな歌手の歌声が満たしてくれますので、音楽を聴く時間は自分にとって本当に楽しい時間なんです。
亀水
話を聞いているだけで音楽愛がビンビン伝わってきます。好きな歌手/グループは誰ですか?
大宅
外国人の歌手だとSiaさんとP!nkさん、日本人だときゃりーぱみゅぱみゅさんがお気に入りです。
亀水
すみません、勉強不足で申し訳ありません。SiaさんとP!nkさんについて良く知らないので、お二人の魅力について語って頂けますか?
大宅
分かりました。SiaさんとP!nkさんに共通しているのが、歌声がとってもパワフルでエネルギッシュな所です。基本的に洋楽は何を言っているのかちょっとよく分からないのですが、イヤホン越しに歌いかけてくる彼女たちの声から一生懸命さを感じ取れます。こういった歌手の歌を聴いていると、たとえ悪い事続きな毎日であっても(頑張らなきゃな!)(やるしかないな!)と自分の心が奮い立ってくるのです。
亀水
へぇ~、そうなんですね。では、ぱみゅぱみゅさんについて教えて下さい。
大宅
はい、ぱさんについてですが…
亀水
大宅さん、言えてませんよ笑
大宅
あぁ、すみません笑。ぱみゅぱみゅさんについてですが、先ほど述べたように、私は音楽に関して歌詞は全く気にせず、リズムやノリとの相性を第一に考慮するタイプなんです。ある日、街中を歩いていると、どこかから曲が聞こえてきて、そのテンポに私の心が鷲掴みにされちゃいました。そして、その運命の曲がきゃりーぱみゅぱみゅさんの歌でした。そこからぱみゅぱさんの歌を聴き始め、今でもよく聴いています。
亀水
なるほど、、
大宅
正直、ぱみゅぱみゅさんの歌の歌詞についても未だに意味を解釈しきれていません。ですが、ぱみゅぱみゅさんの歌にも日々本当に元気づけられていますし、ぱみゅぱみゅさんとの出会いには感謝してもしきれません。
亀水
分かりました。では最後に、音楽と研究の関連性についてお伺いします。おそらく大宅さんは”研究に役立つから”という理由で音楽を聴いている訳ではないと思いますが、音楽が研究に役立った場面はありますか?
大宅
たくさんあります。私の場合、研究で疲れた後のリフレッシュ時間として、わざと遠いスーパーへ歩いて買い物に行っています。研究室を出てから家に着くまで1.5~2時間ぐらいかかるのですが、なぜそんな事をしているかというと、音楽を聴きたいからなんですね。
大宅
もちろん、歩いたら疲れるのに違いありません。しかし、歩いて疲れるよりも散歩がてら音楽を聴きたい願望の方が常に勝っているため、ほぼ毎日わざと時間をかけて買い物に行ってしまいます。
亀水
大宅さんにとって、音楽を聴く時間はそれだけ重要な時間だという事ですね。
大宅
その通り、No music, no lifeです。

 

最後に後輩へメッセージ!

亀水
では、最後に、これから環境材料学研究室へ配属される後輩に何かメッセージをお願いします。
大宅
環境材料学研究室は“やるときはやる、やらないときは意地でもやらない”というポリシーの人が多いです。これは、実験のペースは自分で決めて行っているという意味です。なので、実験計画をしっかり自分で立てられる前提だと、応用マテリアル工学コースの中で一番自由が利く研究室だと思います。
大宅
研究をガッツリやりたい人、束縛を嫌い、自分のペースで研究を進めたい人など、電気化学の力で次世代を切り開きたい方をお待ちしています!私たちと一緒に研究しませんか?
亀水
今日は色々とありがとうございました!それではどうぞ、筋トレの続きをなさってください。
大宅
はい、今日はどうも~(*≧▽≦*)

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